【いじめを考える週間】自分事として考えてみよう。

公開日 2022年04月19日(Tue)

 昨日から「いじめを考える週間」が始まっています。

 今日は、放送部の生徒が、お笑い芸人、猫ひろしさんの「いじめ見ている君へ 自分の芯ありますか」を朗読してくれました。

 朗読は、今日を含め3回行われ、最終日には「命の大切さを考える講演会」が実施されます。

 この週間がなぜ設定されているのか、自分事として、朗読を聞いて、自分の心と向き合ってください。もしかしたら気づかぬうちに加害者になっているかもしれない。もし、苦しい思いをしているなら勇気を持って、相談しやすい先生に声をかけてみてください。

 何かきっかけとなる週間にしていきましょう!

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流石、放送部!聞き取りやすい朗読をありがとうございます!

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自分の芯ありますか

 僕は小学生のときから、背が低くて、太っていて、顔も老けていた。学校では「チビ」「デブ」「おやじ」と言われ、悔しくてけんかもした。そのうちわかってきたことがあります。

 いじめに回る子って実は大したことない。自分の意見がなくて、1対1になると何もしゃべれない。金魚のフンみたいに強い人について回るだけ。そのくせ、黙っていると調子に乗る。次第に「あ、真剣に相手をするのは時間のムダだな」と思うようになりました。

 自分の中に芯がない人、他人の後ろをついて回るだけの人が、僕には一番かっこ悪い。僕は何事にも「猫まっしぐら」にのめりこんできた。小学校ではサッカー。中高では卓球。どちらも実際の成績はたいしたことなかったですけど、やっているときは本当に本気でプロになるつもりだった。

 そして、今はお笑いの仕事に夢中です。マラソンでオリンピックをめざしてカンボジア国籍を取ったので「芸人やめてマラソン選手になるんですか」と聞かれますが、毎日走り、苦しい思いをしても、常に話題を発信し続けるのが芸人の仕事だと思ったからがんばれた。他の芸人にはできない僕の武器だと思います。オリンピックに出場できたら一番よかったけど、それがすべてじゃない。

 本当に強い人には自分の意志がある。あなたにも早く夢中になるものが見つかればいいと思います。そうすれば周りの声も気にならない。いじめられている人を見ればかわいそうと思うでしょ。そこで助けられるかどうか。同調して人をいじめたり、ただ見ていたりするのは情けない。今のあなたは自分を持って生きていますか。

(朝日新聞2012.8.11)