あまとしょならでは学舎

公開日 2020年09月12日(Sat)

 県立奄美図書館では生涯学習講座として「あまみならでは学舎」を年8回開講しています。奄美の自然や芸能・民俗,音楽や観光,通信,農業,工学など多岐にわたり,多くの受講生から評判が高い講座です。

 9/12(土)の今回は,「会誌Satsuma」の編集も手掛ける鹿児島県昆虫同好会会員である本校の金井賢一教頭が講師として招かれ,「ムシを調べておもしろいの?」というテーマで講演をしました。

 クイズなどを交え,幼虫や成虫などの胸部や腹部の区別などの基礎から入り,もともと奄美には生息しなかったクマゼミを調査したビッグプロジェクトの体験談に入りました。

 クマゼミの羽化殻585個を拾い,雄と雌に分別して,その生態を分析した結果を改めて,受講者に伝えました。

 1990年代に奄美大島に侵入し,天候に左右されながら,生死をかけたオス同士の熾烈な争いの話に受講者は,引き込まれていました。

 また,2006年を境にデイゴヒメコバチが侵入し,奄美大島のデイゴの葉が枯れていく調査結果とその被害の分布や,ヤシの葉を食べるクロボシセセリチョウの生態や,その寄生者の実態の話もありました。

 奄美に入ってきた昆虫,採集してはいけない昆虫など,昆虫ファンにはたまらない話が満載で,講演後には「奄美にはなぜカブトムシがいないの?」など老若男女から質問が相次ぎました。

 自然の生態や,新天地で生きる昆虫の必死に生きる歴史がよくわかり,町や山の木々を改めてじっくり見てみようと思いました。

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【老若男女の多くの昆虫ファンが講演会を受講しました】

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【昆虫採集の正装をして,グッズを持込み,講演をする金井賢一教頭先生】

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【講演の話を真剣に聞きながら,メモを取る小学生もたくさんいました】

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【昆虫の世界にはまだまだ謎が多く,解明できないことがたくさんあると話しました】

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【興味を持って聞いていた地元の昆虫ファンからも質問が相次ぎました】

 

ぜひ,鹿児島県昆虫同好会ホームページをご覧ください

http://www.synapse.ne.jp/~viola-kk/