【命の大切さを学ぶ教室】命の大切さについて

公開日 2022年04月21日(Thu)

 今日は、新原さとみさんに来校していただき、命の大切さを学ぶ教室「命の大切さについて」と題して、新原さんご自身の実体験を「命」をキーワードに生徒に話をしていただきました。

 新原さんは、最愛の娘さんを突然の事件で亡くされました。家族が突然、自分の目の前からいなくなってしまう悲しい出来事に向き合われ、普通なら塞ぎ込んでしまう悲しい経験への尽きぬ思いを、新原さんの言葉で生徒たちに伝えてもらいました。

 講演の最後では、「加害者をつくる社会をつくらない」みなさんの学校生活から「人を傷つけてしまう人」をつくらないようにしていってほしいと話を結ばれました。

 今、過ごしている日々は「当たり前」ではありません。何気なく過ぎ去っている時は、何も感じられないと思います。何気ない日々、見つめ直してみてください。

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【講演会】心に深く深く届きました。毎日を大切にしていきます。

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【いじめを考える週間】読み聞かせ最終日

 今日も放送部に読み聞かせをしてもらいました。この週間で多くの気づきが生まれていると思います。

 この週間の「気づき」大切にしてくださいね。

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夢中な「何か」見つけて

 大好きで夢中になれる「何か」を見つけてほしい。それはきっと、海に投げ出された時にしがみつけるブイのように、つらい現実に溺(おぼ)れそうな自分を救ってくれる。

 小中学校のころ、友だちとうまく付き合えなかった。教室で数人ずつの班(はん)を作る時、自分だけ余ってしまうこともよくあった。学校は楽しい場所では全くなく、周囲から「友だちがいない」と見られていると思うたび、自分が恥(は)ずかしく、心配する親にも申し訳なかった。

 そんな私を救ってくれたのはフィクションの世界だった。当時の自分を振り返ってみて、そう悪い少女時代でもなかったと思うのは、ゲームやアニメ、ライトノベルにのめり込み、それらの世界を、教室の現実と並行して楽しんでいたからだと思う。

 読書やゲーム、アニメのような1人でできる楽しみは、しばしば「暗い」「オタク」だとバカにされる。実際、私もそれでつらい思いをした。でも、それは現実逃避(げんじつとうひ)なんて言葉が似合わないほど、まぎれもなく私の現実の一部だった。

 今月、直木賞の受賞が決まった。小説を書くって、すごいことのように思われているけれど、かつて好きだったフィクションの世界の延長(えんちょう)線上でやっているだけのこと。ゲームやアニメは、小説と同等(どうとう)の価値があると思っている。私が好きだったもののことは、誰にももうバカにはさせない。

 悲しいけれど、いじめって絶対になくならない。

 アイドルでも、スポーツでも、何でもいい。つらい状況に追い込まれる前に、夢中になれるものを見つけて、自分の心を豊かに強く、保ってほしい。(つじむら・みづき=作家 朝日新聞 2022.7.27)

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放送部の皆さん、ありがとうございました。